転職エージェントに騙されてはいけない!むしろこちら側が積極的に利用し、転職を成功させよう!
多くの会社員が誤解しているが、『転職エージェントは求職者の味方』ではない。
実際には転職エージェントの世界では『エージェント=営業マン』『転職者=商品』『企業=顧客』とした仕組みで成り立っている。
このような仕組みによって転職者が「求人の代行検索」や「給与や待遇条件の交渉」など得られる利益がある一方で、エージェントサービスで不利益を被る事も多々有る。
そこで私達が転職エージェントを上手に最大限活用する方法やメリットとデメリット、評判の良い転職サービスを紹介する。
また実際の転職エージェントに話を聞いてエージェント業界の裏側はどうなっているのかについても解説する。
エージェントのために転職者が損をする必要は全くない。転職者の利益あってこそのエージェントであるべきだ。ぜひ利用者は転職を成功させよう!
当サイトの目的:ブラック企業にいた私の経験を踏まえて
私は新卒として入社後に事務(オフィス系)の仕事をしていた。そこでは研修終了後に配属された部門では社内でも右に出る物がいないパワハラ上司が待ち受けていた。
全く業務に関係ないことにも大声で怒鳴り散らすような上司で有名だった。先輩に聞くと私以外にも昔から男性社員は被害にあっていたようだ。
もしみなさんもこういった会社では自浄作用が効かないため早々に転職した方が良い。会社がまともなら年々こういったことが繰り返されることはなく、トップ(役員)が懲戒処分を下すのが普通だ。
私も「この会社は無理だろう」と感じ転職を決意した。
今はこのパワハラ上司からも解放されて新しい仕事をしている。精神的にも非常に楽になっている。
私が『転職した経験』と『実際の転職エージェントの特徴』をこれから転職する方々に活かしてもらえると嬉しい。
- 新卒で入社
- 事務系の仕事で働く
- 25歳時に転職
- 経済学部卒業
- 現在は労働環境が改善されストレスや心理的負担から解放される
職場が変わってこんなにも変わった
仕事のプレッシャーから解放されたことはもちろん、私生活での精神的なゆとりを感じている。
前職場 | 新職場 | |
労働環境 | 残業月30時間程度。 | 残業月20時間程度。 |
上司などの人間関係 | 社内でも有名な暴言を吐くパワハラ上司。 | 問題なし。同世代が多い。 |
仕事のやりがい | あり。 | あり。 |
通勤時間 | 1時間15分 | 1時間20分 |
給与 | 普通 | やや増加 |
有給 | やや取れる | 取れる |
転職は「ブラック企業」だからという理由だけでなく、「給料アップ」「待遇の改善」「人間関係の改善」を目的にしてももちろん構わない。
世の中には200万ほどの企業があり、全ての企業がブラック企業でも給与が不当低いわけでも人間関係が悪いわけではない。
真っ当な会社も実は数多くあるため「もし今の会社に強い不満があるなら転職することをおすすめ」する。
転職エージェントとは何?サービスの概要
転職エージェントサービスとは、求人を探す転職者をエージェントがサポートし、人材を探す企業との仲介をしてくれるサービスだ。転職者の求人探しやキャリア相談から入社後のアフターケアまで行なってくれるため転職者にメリットが多い。
エージェントの仕事は、転職者の経歴や転職者のキャリアプランの相談に乗り希望する求人条件に合った求人の検索を代行する。応募する求人があれば面接対策や履歴書の添削はもちろん、企業に直接質問しにくいことを代わりに聞いてくれたり、給与や待遇の交渉もしてくれる。
通常転職サイトを利用した場合は自分で応募して面接の日程調整や給与や待遇の交渉、入社時期の調整も自ら行なわないといけない。さらに現在の職業に就業しながらの転職活動は時間も労力も必要になるため容易ではない。
しかし、エージェントサービスは転職者のこの手間を省き、労力負担を軽減してくれる。また転職意志さえあれば登録無料で誰でも利用できる。
エージェントサービスは転職者が働きながらでは難しい転職活動をサポートしてくれるサービスで近年利用者は急上昇している。
利用者が知っておきたいエージェントサービスの仕組み
転職エージェントの仕組みとなぜ無料で利用できるかを説明する。
転職エージェントサービスは成果報酬制度を採用している。求人サイトが広告掲載料を収入源としていることと比較して、エージェントは成約に基づいて企業から料金を受け取る仕組みだ。エージェントは企業と転職者の雇用契約が完了すると求人先の企業から報酬を貰う仕組みになっているため、転職が成功しないと利益が上がらない。そのため利用者をサポートして企業に転職するまでサービスをしてくれるのだ。
転職エージェントが受け取る報酬は転職者の年収の30%と言われる。年収が500万円の場合は150万円と高額に思うかもしれないが、企業がこれだけの金額を支払う事によってエージェントサービスは成り立っている。求人サイトの広告掲載料は4週間で20万円~40万円とエージェントサービスに比較して安価だが、エージェントサービスの方が企業が求める人材を早く的確に確保できるためこれだけ高額な料率を支払ってでも企業はエージェントサービスを選んでいる。
成果報酬制度のエージェントサービスでは如何に早く『商品=転職者』を『企業=顧客』に売れるかが重要になる。
そのためエージェントは会社としての利益や個人の営業マンとしての成績を考えれば利用者を転職させたいと考える。
これが原因でエージェントサービスには「求人の応募を急かされる」「メールが送られてくる」などのあることは事実でもあるが、成果報酬制度であるがためにエージェントが転職者のサポートを無料で手厚く行なっている側面も見逃す事はできない。
企業側から見たエージェントサービスとは?
転職者がエージェントサービスを利用するには「なぜ企業がエージェントサービスに求人を出すのか」ということを覚えておくと転職もスムーズになる。
企業がエージェントサービスを利用する場合には3つの利点が生じる。それは「費用」「時間」「保証」の観点だ。
「費用」の観点からは転職サイトは求人広告であるため企業は求人募集を掲載した段階から広告料金を支払う必要がある。このため広告を掲載して企業が求める人材からすぐに応募が来れば良いが、そのような応募者が現れない場合は広告費用を支払い続ける必要がある。転職サイトの広告費用は安くても4週間で20万円~40万円ほど発生するが、この広告は掲載期間が長くwebページ構成が大きく詳細になるほど費用は高額になり企業の負担は増大する傾向にある。
転職サイトの仕組みでは費用対効果が高くない。企業が積極的に採用したい人材を見つけるまでに行なう人事部員の人件費、毎月の求人サイトへの広告費用が膨大になる。
一方のエージェントサービスでは成果報酬制が基本である。企業は転職者を採用した段階でエージェント企業に費用を支払う契約である。このため長期で求人をエージェントに登録しても転職サイトのような高額な費用が発生しない。
「時間」の観点から見ると、求人サイトでの掲載よりもエージェントサービスの方が企業が採用に費やす時間を短縮できるといえる。転職サイトでは求人が公開されているため企業の求める人材から逸れた利用者も多く応募してくる。企業の人事からはこれら応募者の把握や面接に大量の時間を費やしてしまう。
エージェントサービスでは企業が採用したい転職者の能力や資質を詳細に伝える事ができるため、応募者も企業が求める人材に近い。エージェントサービスの方が転職サイトよりも応募者と企業のマッチングと言う観点では優れている。元々エージェントサービスは企業が求める人材と求職者を結びつけるサービスであるため、エージェントは顧客である企業に闇雲に人材を送り込むこともできない。応募者はエージェントが企業が求めている人材に合っていると判断された場合に選考過程へ進むため、企業も採用活動に費やす時間を削減する事ができる。
「保証」の観点から見ると、エージェントは企業に対して転職者の保証をしているのである。これは転職者が就職後に自己都合や転職者本人に起因する過失によって退職した場合、金銭の支払いまたは人員の補充を保証するというものだ。エージェントサービスは契約上、転職者が退職した場合には損害賠償や一定期間内の人員の補充を支払う義務がある。求人を提供する企業にとっては人員の保証が約束されており、それが遵守されない場合は契約内容に沿って返金がされるため損失が少ないのだ。もちろん転職者が就職後に退職してしまった場合はエージェントサービスとはいえ、採用のための経費や時間は戻ってこない。しかし、転職者を企業と結びつけるエージェントサービスでは返金保証や人員保証があるため転職サイトよりも利用時の心理的障壁が低くなる。企業としても契約後の補償がされているためエージェントサービスは成り立っている。
エージェントサービスを使うべき人と使わない方が良い人とは?
エージェントサービスは誰でも使えるサービスなのだろうか考えれば、使うべき人と使わない方が良い人がいる。
エージェントサービスを使うべき人としては
- 『働きながら転職したい人』
- 『すぐに転職したい人』
- 『煩わしい手間を省きたい人』
- 『面接や条件交渉に不安がある人』
- 『転職活動をすぐに終わらせたい人』
- 『異業種への転職をしたい人』
などが挙げられる。
異業種へ転職をしたい人は一部のエージェントサービスでは登録に落ちてしまう事がある。これはエージェントサービスの仕組みが年収に基づく成果報酬であること経験者ため。しかし、未経験の業界でも採用してくれる求人も多々有るため、未経験者も登録できるエージェントを選んで利用すると良い。
一方、エージェントサービスを使うべきでない人としては以下の通りだ。
- 『自分のペースで転職活動をしたい』
- 『エージェントの干渉を避けたい』
- 『面接や条件交渉を自分で行なえる』
これらの人の場合はエージェントを利用せずに、転職サイトを活用した方が上手くいくだろう。
転職エージェントを利用するメリットは?
内定が取りやすい
転職エージェントを利用する方が内定が取りやすい。これには2つの理由がある。
1つ目はエージェントの仕組みが関係している。転職エージェントは利用者が内定を貰えるような希望に沿った求人を代行して検索する。この時にエージェントは利用者が内定を貰える可能性が見込める求人を中心に提供する。つまり、最初からある程度内定の見込みが有る求人を紹介される仕組みであるため利用者は内定を取りやすい。企業も何百人と面接をしたくないためエージェントサービスを利用して面接に来る人材を絞っている。言い換えればエージェントが紹介する求人は、利用者と企業の双方の希望を満たしている場合があり面接まで行けば企業としても採用しやすい。また企業が長年エージェントサービスを利用していれば信頼感が高いためエージェントが連れてくる転職者なら大丈夫だろうという期待値もあり採用に繋がりやすくなる。もちろんビジネス上の関係とはいえ、これは知り合いが進めたサービスや物は抵抗なく信じてしまう心理に似ている。
また上述したようにエージェントは営業マンという性質上、利用者(商品)を企業(お客)に売り込まないといけない。エージェント企業は転職成功1人あたり年収の30%前後の報酬を受け取る。そのため利用者が転職を決意した場合には徹底的にサポートしてくれるのだ。エージェントは何百人もの利用者を転職させてきたためノウハウを持っている。企業としても何年も転職を成功させてきたケースを持っているためそれらを活かして転職成功の手助けをする。エージェントにとって転職者のサポートが重要な仕事であるためこの観点は手を抜かないのだ。
2つ目は転職エージェントは指導をしてくれるため重要な部分に集中力して注力できること。転職エージェントの利用では求人検索から履歴書の添削、情報連絡、面接日程調整、条件交渉などを代行してくれる。そのため転職者が行なう活動が絞られるため精神的にも体力的にも余裕が生まれるのだ。転職サイトではこれらのサポートは無く自力で行なうため多くを消耗してしまう。転職活動で最も面倒になるのは「面接」ではなく転職活動での事務作業などが多く、これらのサポートをしてくれるエージェントは非常に価値が高い。
これらエージェントならではの「仕組み」「サポート力」が転職者の内定をサポートしている。
求人を代行して選出してくれる
働きながらの転職活動は業務と並行するため忙しい。通常の求人サイトでの転職活動の場合は求人の検索を行いそれが自分の希望に適しているかまた内定を取れる可能性を考慮しないといけない。
しかし、エージェントサービスを利用すれば利用者の経歴や希望する仕事からそれに沿った求人選びを代行してくれる。エージェントは何百人、エージェント企業としてみれば数えきれない程の利用者を転職させてきたため長年の蓄積されたノウハウがあり、利用者の学歴や年齢や経歴を考慮して選出してくれる。
またただ希望する求人を選出しているわけではなくエージェントサービスが成果報酬であるため「ある程度内定が取れる可能性がある求人」を紹介してくれるのだ。同じような複数の求人でもそれぞれの企業が求めている人材像が同じだとは限らない。そこはエージェントが判断して適性なものを利用者に提示していく。求人検索を手伝ってくるうえに企業とマッチングしやすいというメリットだ。
求人情報に記載されていない内部情報を教えてくれる
転職エージェント企業では通常「法人営業」「キャリアエージェント」の2つに分かれる。通常利用者のサポートをするのは「キャリアエージェント」だ。
しかし、一部にはこの法人営業とキャリアエージェントを兼業で行なう所もある。そういった企業では法人内部の状況を兼業していないエージェントと比べて情報を豊富に持っている。
他にも内部情報を得るには「転職会議」「Vorkers」で調べることも可能だ。エージェントが内部情報に詳しくない場合はこういったサービスも併用すると良い。
企業の非公開求人への応募が可能
非公開求人とは何かと言うと『企業が求人公開を希望しない』求人のこと。つまり、非公開求人は必ずしも好条件というわけではない。詳しくは以下の「”非公開求人は「好条件」というわけではない。転職サイトからは応募できない求人が正しい”」で解説している。
エージェントサービスを利用すると非公開求人に応募できることもメリットだ。こういった求人は企業が公表できないためエージェントサービスに登録され、エージェントが公開できると判断した利用者に向けて紹介される。
転職サイトを覗いても応募できない求人であるため貴重とも言えるし、エージェントサービスならではの魅力とも言える。
給与や待遇面での条件交渉や日程調整などを代行
エージェントは『給与や待遇の条件交渉や日程調整なども代行』してくれる。例えば、日程調整などは転職活動でも煩わしく手間がかかるのだがエージェントに空いている曜日や日程を伝える事で相手企業との仲介をしてくれる。また面接後に給与や待遇面での交渉を代行してくれるため転職者自らが交渉する必要も無い。
これも転職サイトではまず有り得ないサービスで、エージェント利用者だけのメリットだろう。
キャリアの相談
エージェントには転職時のキャリア相談もできる。漠然とした内容で質問をするのではなく、具体的に絞って聞くと良い。例えば「現在30歳だが35歳で年収◯◯◯万円クラスの求人に応募するにはどういった経験や資格が足りないか」と聞けばエージェントも答えやすい。
エージェントは心理カウンセラーでも産業医でもないため愚痴や悪口ではなく、転職や求人に関する建設的な相談は受け入れてくれる。求人に関してはプロであるため何でも聞くと良い。
転職エージェントを利用するデメリットは?
エージェントが探した求人から選んでしまうということ
転職エージェントでは利用者が希望する条件の求人を代行して検索し紹介してくれる。これがエージェントのメリットでもあり非常に便利なサービスだが、1つ問題がある。
この場合エージェントが選ばなかった求人が実は利用者が求めていた求人かもしれないという可能性だ。つまり、転職者が自分の希望や条件を正確に把握してエージェントに伝えられなかった。
利用者がどんな求人を希望するかといった条件を具体的に伝えていない場合ではエージェントが取りこぼしてしまうということもある。
「知らない求人」は申し込めない。そのため自分が希望する求人条件を紙に書き出してみたりエージェントに他の利用者がどのような求人を希望しているかを参考にすれば、自ずと具体的に伝えることがわかってくるだろう。
求人の幅が狭まる
転職エージェントは応募者の「年齢」「経歴」「学歴」等で「どの求人に受かるか」とある程度の判断が可能だ。特にエージェントは利用者のデータからどのレベルの求人なら内定が貰えるかと予想できるノウハウを持っているし、そしてさらに多くの利用者からデータを採取して今後のエージェント活動に活かす事にやぶさかではない。
転職エージェントは受からせるために利用者が内定を貰える可能性のある求人を紹介しないといけない。そのためエージェントが求人を模索する中でこういった求人以外は除外されてしまう。そうなると利用者は挑戦したい求人には応募できない。むしろ、どんな求人に挑戦したいかさえも知らないまま仕事探しという目的で転職活動をすることになる。
しかし、見方を変えれば「転職を成功させるためには効率的な仕組み」とも言える。最初から受からない求人を省いてくれるため転職活動者の精神的・肉体的・金銭的負担を最小限に抑える事ができる。通常の転職活動はストレスや疲労も貯まりやすく、それが嫌で転職を拒む人もいるだろう。また利用者にとっては現在の職場から一刻も早く抜け出したいと思う人もいるだろう。そう考えれば「求人が絞られる」という一見デメリットになりそうなことも人によっては大変効率的だ。
エージェントは「人」であるため「評判の良いサイト」でも当たりはずれがある
どんなにエージェントサイトの評判が良くとも悪くとも実際にサポートするのは「人(エージェント)」だ。上記で述べたようにエージェントは営業マンであり、それぞれに個性がある。人が行なうサービスであるためこの転職者とエージェントの相性がサービスの善し悪しを決める。
優しくマイペースだが相談に乗ってくれるようなエージェントも居れば、ガツガツとした熱気に溢れるエージェントもいる。
どのエージェントが担当するかはクジ引きと同じなので評判が良いエージェントサイトを使ってもエージェントとの相性が合わないとハズレを引いたことになり、一方で評判が良くないサイトでもエージェントとの相性が合えば納得行く求人を探せるのである。
概ねの転職エージェントの評判は重要だが、やはり人(エージェント)が有ってのサービスであるためエージェントの当たり外れがあることを知って欲しい。
そのため以下で詳細を解説するがエージェントサイトは『複数登録』をして少しずつ切って行く方法が望ましいため参考にして欲しい。
年収が高い求人や内定が貰えやすい求人が紹介されやすい
エージェントは営業マンであり報酬は成果報酬制度であるため利用者が転職して採用決定がされて報酬が貰える。成果報酬は転職者の年収の30%前後が相場だ。
そのためエージェントにとってこの総報酬金額を増やすためには「年収の高い求人に転職させる」「成約件数を増やす」の2点が重要になる。エージェントは1人で担当できる利用者数に限定があるため一人当たりの単価を増やすという方法が報酬を増やすにはベストであり、毎月のノルマのために回転(利用者の相談から採用決定までの時間)を早めることも同じく重要だ。
そのため利用者が希望する条件からやや外れた年収の高い求人や利用者が受かりやすい求人を紹介してくる傾向がある。エージェントも利用者を早く、できるだけ年収の高い求人に転職させることが営業利益になるためどうしてもこの側面は無視できない。
エージェントは成果報酬であるため内定後に判断を急かされる
エージェントの仕組みで述べたように転職エージェント企業は採用決定後に成果報酬を求人先の企業から得ている。
そのため転職者が求人先から内定を貰うとエージェントから内定の受託を急がされる。これはエージェント企業が利益を得るために内定状態から採用決定にしたいからだ。内定状態では採用が完了していないためエージェント企業は求人先企業から成果報酬を貰えない。
どのように急かされるかと言うとエージェントは「」「」など
特に2社3社から内定を貰った場合は注意しよう。エージェントは転職者の年収の約30%ほどを成果報酬として企業から受け取る。そのため内定を貰った企業の中から1番年収が高い企業への就職を勧めてくる傾向にある。
エージェントであり営業マンでもあるため、どうしても利益を最大化させる方向に運びやすいのである。
エージェントサービスの落とし穴
企業は転職者の年収の3割を負担しているため求められるものがある
企業がエージェントに報酬を払って獲得した人材であるため成果は求められる。年収の3割程度を成果報酬としてエージェント企業に支払うため年収が高ければ高い程、求められるものも高くなる。
企業としてはどんな方法でも求人を出すには費用がいるため転職サイトでもエージェントサイトでも経費が必要になることは避けられない。
非公開求人は「好条件」というわけではない。転職サイトからは応募できない求人が正しい
もちろん非公開求人には給与が高い、待遇が良い等の好条件の求人もある。しかし、そういった求人は少ない。実際は非公開求人とは「企業が公開を拒否した求人」というのが正しい。
求人(転職)サイトに載らない求人として
- 人事部員の募集
- 新規プロジェクト関連のメンバー
こういった求人内容は公開されてしまうと社内の異動情報が推測されてしまうことやライバル会社に今後の事業動向を予測されてしまう。そういった事情で企業としては非公開求人とせざるを得ない。
転職サイトでは原則求人は公開されている。一部サイト登録者のみが閲覧できる求人もあるが、公開されていなければサイト利用者は求人の閲覧や応募ができないため非公開求人というのは仕組み上難しい。非公開求人のライバル会社や関係者に見られると困るためだ。
一方、エージェントサービスではエージェントが求人を紹介するという仕組みであるため非公開で問題はない。エージェントに企業が希望する人材像を伝える事でエージェントがそのような転職者が居た際に非公開求人を紹介するからだ。
非公開求人には確かに好条件の求人もあるだろうが、企業が情報の公開を抑えたという観点も否定できない。
こちら側から転職エージェントを利用するための方法
①複数利用をして徐々に気に入らないエージェントは切っていく(相性の合うエージェントを使っていく)
エージェントは「人」である。やはりどんなに良いエージェントサービスを使ってもエージェントと転職者との相性が1番重要になる。そのため「相性の良いエージェント」と巡り会う事は重要になるためエージェントサービスは複数に登録して、合わないと思ったエージェントやエージェントサービスは放置しておくと良い。
まずは2つ3つのサイトに登録して一度面談をして様子を見るという方法で充分だ。
この際に確認して欲しい事は
- 自分が希望に沿った求人が紹介されたか
- 珍しい興味のある求人があるか
- エージェントと転職活動を勧めて行けるか
こういった点を確認してくれれば良いだろう。
なお、相性が悪いと思ったエージェントは利用しなくても良いだろう。エージェントサービスではしばらくメールが来ないなど利用者が放置されることもあるため、こちら側もその点は遠慮しないで良い。
②エージェントが可能な業務は全てエージェントに一任する
エージェントでは求人の検索や履歴書の添削、日程調整や給与や待遇の代行交渉をしてくれるためこういった業務は任せると良い。
転職者にとって煩わしい作業ではある上、こういった作業はエージェントの方がプロであるため転職者よりも上手くやってくれるだろう。エージェントは代行が基本業務になるためこれらのノウハウはしっかりと持っている。最大限に活用すると良い。
③エージェントの言いなりにならない意志を持つ
エージェントは成果報酬制の営業マンであるため転職者を商品とみなして転職させる点も否定できない。そのため内定後に就職を急かされたり、待遇や社風よりも年収が高い企業への就職を促されることもある。
最初からエージェントと対立するのではなく、お互いの利益のために上手に商品になって売り込まれるという意識を持つと良い。エージェントは上手く利用すること。その上で自分がどの求人に応募したいか、内定を取ったら行きたいかという意志を持っておこう。
④求人を貰ったら「転職会議」「Vorkers」で調査してみる
利用者もエージェントの言いなりになるのではなく、自分で調べる事も重要だ。エージェントから求人を紹介されたらまず「面接」ではなく「企業の情報収集」をすると良い。
その際に役立つサイトが「転職会議」と「Vorkers」だ。
利用者が気になる転職エージェントの疑問
エージェントが気に入らない求人を進めてくる事はあるか
エージェントが利用者の気に入らない求人を勧めてくる可能性はある。しかし、意図的に利用者に嫌がらせをしようというものではない。結果的になってしまったということが多い。
これはエージェントサービスが営業マンという性質を持っているために「利用者を売り込もう」としたからだ。エージェントは「内定が取れる可能性のある求人」と「利用者の希望する求人」という2つの要素を天秤にかけながら求人を検索する。このどちらかの要素が強くなるとエージェントサービスは成り立たないのだが、希望しない求人を紹介されたケースでは前者の要素が強く出てしまった可能性が高い。
またエージェントがいい加減に求人を勧めないことには理由がある。
エージェントサービスの仕組み上、エージェント企業は利用者が転職後の一定期間内に退職した場合にペナルティがあるからだ。
ペナルティの内容は『返金(損害賠償)』か『一定期間内に同等の人材を紹介する』ということが多く、後者は確証が得難いためエージェント企業としては返金を選択しやすい。
返金になればエージェント企業は利益を上げられなくなる。転職サイトと異なり成果報酬制度なのでエージェントの活動が無駄になってしまうのだ。それを防止するには利用者が納得する求人を提供しないといけない。利用者が納得し継続して勤務する職場に転職できることがエージェントにとって利益でもあるのだ。
そういった理由でエージェントも利用者にいい加減に求人を勧めることはできない。営業という性質があるため「早く」「大きく」売りたいと思っているからだ。
万が一、悪意のあるエージェントがいればそういったサービスからは退会することをおすすめする。
エージェントを利用する必要性はある
今後はエージェントサービスが増加して行くだろう。
利用者は通勤や勤務などにより1日の可処分時間が2〜4時間程度しかない。その時間の多くを転職活動に使うことも容易ではない。そのためサポートが無い通常の転職サイトより転職活動の大部分をサポート・代行してくれるエージェントサービスの方が利用者にとってメリットが多い。もちろん転職サイトの利用にもメリットがあるが、エージェントサービスのメリットの方が大きく上回るだろう。今後は転職活動でのエージェントサービスの重要性は増していくはずだ。
エージェントサービスを利用し転職後に「職場が合わない」と思ったら退職できるか?
エージェントサービスを使って入社した企業でも退職できる。転職エージェントサービスは無料で利用でき転職者の金銭負担はないため心配はいらない。
退職しても転職エージェント利用者(転職者)は損害賠償を払う事もない。損害賠償を払うのは転職エージェント側で退職者の勤務期間などに応じて賠償額が定められているケースが多い。
確かにエージェントサービス側にとっては残念なことではある。しかし、転職者のためのサービスである以上こういった事態も予測されている。もし、転職した先が希望と明らかに異なった場合などは退職も検討すべきだ。エージェントのために転職をしているわけではないため遠慮する必要はない。
一点、退職した場合に再度エージェントサービスを利用する場合は同じところは使わない方が良いだろう。利用者にとって気まずいだろうから違うエージェントサービスをおすすめする。
あなたのタイプ別のおすすめの転職エージェントとサイト
転職エージェントと言っても、
- 総合型(万人向け)
- 20代向け
- 女性向け
- ハイクラス向け
- IT/WEB業界向け
- フリーランス向け
- 既卒者/フリーター向け
- エンジニア向け
と「それぞれのエージェントによって得意不得意なタイプ」がある。
どんな人でも利用しやすいエージェントは総合型と言うが、顧客セグメント(利用者層)を定めているエージェントは「特化型」と言われる。
以下ではそれぞれのエージェントの得意とするタイプ別に紹介しているので、当てはまる人はこちらを使った方が良い。
特化型の方が求職者の属性が固定されているため求人が絞られる分だけ転職活動が容易になるほか、エージェントも1つの業界や職種に特化しているため学習コストが下がりエージェントの質が上がりやすいからだ。
総合型転職エージェント
20代で3年以上の職務経歴、または30代の会社員が使いたい転職エージェント。
一般的な転職やキャリアアップ・ハイクラスへの転職を目指す時に使いたいエージェントが多い。
20代であれば未経験職種への転職に成功した例があるため、自分のポテンシャルに自信がある場合はこちらを利用しても良いはずだ。
20代・第二新卒向け転職エージェントと転職サイト
20代や第二新卒者で自分の職歴に自信が無い方に向いているエージェントと転職サイト。
大手企業やベンチャー企業で3年働いた方ではなく、「1年で退社してしまった」「まだ仕事に自信が無い」若い方に向いている。
エージェントサイト⇒ 【20代や第二新卒向け】おすすめの転職エージェントを比較して紹介していきます。
転職サイト⇒ 【20代や第二新卒の転職を決める!】おすすめの転職サイトを複数利用して成功させましょう。
既卒者・ニート/フリーター向け
「就活が決まらず既卒者になってしまった」「フリーターになったが就職したい」方に向いているサイトとエージェント。
20代と若い方であれば就職は可能ではあるが、既卒者やフリーターになってしまうと通常の就職サイトを利用しても就職が難しい。
そのためエージェントの力を借りて求人検索や面接指導を受け、上手く流れに乗ると就職しやすくなる。
今は既卒者やフリーター・ニート向けのエージェントがあるため利用されるのではなくこちら側から利用しよう。
⇒ 【既卒の大学生やニート・フリーター向け】おすすめする就活・転職サイトを紹介します。
女性向け
女性向けの転職サイトとエージェントは、求人も女性向けになっているため性別でのマッチングがしやすい。
女性だからという理由で不採用になることが無いため、安心して利用できる。
⇒ 【女性の転職に特化した】女性向けのおすすめ転職サイトとエージェントサイト
IT/WEB業界関係者向け
ITやWEB関係者向けの転職サイト。
WEBディレクターやデザイナー、エンジニアがまず登録しておきたいサイトを紹介。
⇒ 【転職を前提に考える】IT・WEB業界に特化したおすすめの転職サイトを比較していきます。
IT/WEBエンジニア向け
ITやWEBエンジニア向けのエージェントサイトを紹介。
システムエンジニアやプログラマー、Sierの転職ではまず登録して利用したい。
⇒ 【IT/WEBエンジニア関係者向け】転職の時に利用したいおすすめのエージェント3選
未経験業界や職種への転職向け
未経験の業界や職種へ転職する方向けのエージェントサイト。
新しい業界や職種に挑戦したい若い人は目を通しておきたい。
⇒ 未経験者向けのおすすめ転職サイトとエージェントサイトを比較していきます。
フリーランスエンジニア向け
フリーランスエンジニア向けのエージェントサイト。
週3の仕事や高単価案件のサイトがあるため、フリーランスの人は必ず目を通して登録しておくべき。
⇒ 【おすすめ】フリーランスエンジニア向けのエージェントサイトと選び方
新卒の就活生(大学生)向け
新卒の大学生が就活の際に利用できるサイトを中心に紹介。
学生向けにもエージェントサイトがあるため、就活が不安・心配な学生は存分に活用しよう。
⇒ 【就活に苦労した私が教える】2020卒の新卒学生におすすめする就活サイト《17選》
《まとめ》エージェント利用者がこれから行なうこと
最後に転職者がエージェントを利用する上での注意点をまとめる。
- 転職者のリスク回避。…転職エージェントには複数登録することでエージェントとの相性が悪かった時のリスク回避をする
- エージェントの特性を知る。…エージェントは利用者を商材として見ることがあるため、利用されるのではなく利用すること
これらのことを行なって欲しい。
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