ブラック企業を無くすためには「お金を貰う限りは一生懸命働く」よりも「お金に見合った労働をする」という価値観が大事になります。
こういった考えが広がればブラック企業は減っていくかもしれません。
お金を貰うかぎり一生懸命働くとブラック企業が増えるのでは?
日本では「お金を貰うかぎりは一生懸命働く」という価値観が一般的です。
その例としては、時給が低くてもバイト時間は手を抜かずに仕事をすることや自分の業務以外の仕事も手伝うことなどがあるでしょう。
もちろんその価値観は素晴らしいことであり、こういった奉仕精神が日本独自の細かなサービスを生み出してきたという側面は否定できないはずです。
しかし、この考えは性善説であれば素晴らしいですが、現実的に悪用されれば労働者である会社員や従業員が被害に遭います。
誰でも想像できるように、この「お金を貰う限り一生懸命働く」という価値観を利用されて、無理な労働をさせられる危険があります。
現に日本ではすでに外国人にさえもブラック労働をさせていることがネットやテレビで取りざたされています。
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/nhk-imabari2
「お金に見合った労働をすれば良い」という考え方が広がれば、経営者やオーナー層も労働者に無理をさせません。
一部の企業では6時間勤務や業務に見合った給料を支給している企業もあります。
こういった企業では社員が納得して働けるため、不満や傷病も起こりにくくなるでしょう。
ブラック企業が繁栄すると、国家(国民)も危うくなるのでは?
上記のようなお金に見合わない労働が増えるとどうなるのか。
対価に見合っていないサービスは労働者を疲弊させるだけでなく、健康を崩すものを生み、最終的には景気までも鈍化させます。
極端な例えを言うと、「掃除のアルバイトをしても対価がお握り一個では空腹を凌ぐことはできず、この状態が続けば掃除をした本人は体調を崩し、そうなればこの人が生み出す労働力や所得分の消費も消滅してしまう」ということ。
無理をさせる過重労働や賃金を抑える低賃金など、どちらにしても労働者には経済的・肉体的・精神的な無理を与えます。
真面目な労働者や責任感がある人間ほど「鬱病」になりやすいというように、対価に見合っていない労働(サービス)は社員に負担を与えてしまい、肉体的・精神的に健康を害する者も出てきます。
労働と対価が本人が納得できる差のレベルであれば問題ないですが、本人がその差異に違和感や嫌悪感を持っている場合は精神的にも影響が出てきます。
精神疾患の労働者が増加すれば医療コストが増加して社会保障費用を押し上げるだけでなく、本来その人が労働することで得られた所得やそれに伴う消費も無くなってしまいます。
実際に今の労災申請をした精神疾患患者数は増加の一途です。
現状が改善されるどころか、鬱病などの精神疾患も増えています。
鬱病の原因には不公平を感じることがありますが、まさに今は不公平が最大になった世の中とも言えます。
これはその証左といえるはずです。
最終的にどうなるのか?
またこういった労働が一般的になれば、社員はその労働を続けても自分が搾取されている分を何とか取り戻そうと思うためにどこかで手抜きや不正を働く可能生もあります。
それはそのサービスや製品の品質を低下させてしまうことや企業の信頼の失墜にも影響していきます。
「風が吹けば桶屋が儲かる」のように、労働者を疲弊させれば、景気や経済までにも影響を与え、労働者への対価が充分ではない高サービスが日本中で普及すればするほど、この影響も広まる可能性が高いです。
本来どの企業も高サービスや高付加価値をお客さんに提供するために行なっているのですが、自社の労働者も別の企業にとってはお客様という視点が無いために、一体誰のための経済なのかもよくわからない状態に陥っていきます。
ブラック企業の問題は単に労働者の権利の迫害というだけでなく、社会問題にも発展し、ひいては国家そのものを弱体化させるだけの蓋然性も含まれています。
私が前回述べたように「労働者は消費者」でもあり、「自分の会社の社員は別の企業にとってはお客様」でもあるわけです。
日本ではブラック企業の問題が蔓延っており、そこで働く会社員は充分な給料や待遇もないままに日々労働しています。
結果、消費が冷え込み、家庭の構築が軟化、少子化や晩婚化が進行。
経済は斜陽になり、文化は退廃し、治安も悪化していきます。
アメリカの西海岸であるロサンゼルス・シアトルなどではホームレスが増えてしまい、糞尿や注射器が街中に落ちている状態です。
これは原因が異なりますが、国が荒れてしまった現状です。
国や社会、地域でもこうなっては困るのです。
働く側としても少し手を抜いておく程度の考え方は持っておくべきでしょう。
昔のように終身雇用や年功序列も無く、消費税のように庶民層の税金が重くなり、富裕層の減税措置が取られる現在ではこの考えは必要かもしれません。
金の卵を産むニワトリを育てずに、焼き鳥にして食べてしまうようなブラック企業に加担をしないように、労働者も自ら考えを変える必要があるということ。
本来は企業と労働者がお互いの利益のために向き合える状態が理想的であることには変わりません。
この問題は実は「個人単位(ミクロ)でも問題だが、国家単位(マクロ)でも問題になる」というのが実際のところです。
今の現状から考えると、それを防ぐためにお金に見合った労働が必要だと考えます。
個人の問題で見ると、もし対価に見合わない職場で働いているなら転職も視野に入れた方が良い
個人から見てもブラック企業は危険であり、もしブラックにいるなら転職などは考えてほうが良いです。
個人単位で出来ることは、こういった危険な環境から逃げることです。
どんな動物も本能的に危険からは遠ざかります。
人間も危険を感じたら、会社から別の会社へ逃げていけば良いのです。
今現在、低賃金や残業の嵐で働かせるような企業に居る場合は、転職も視野に入れた方が良いです。
そういった企業では社員を使い捨てにすることに対して抵抗がない。
こういった企業に長居していては、あなたの体の健康や精神的な衛生状態まで壊してしまう可能生があります。
当サイトでは転職のエージェント企業を比較しているため、転職を考えている会社員の方には参考にしてもらいたいです。
エージェントサービスにはもちろん一長一短があるのだが、転職活動という孤独な戦いをサポートしてくれる味方でもあるため充分上手に活用して欲しいです。