現在の商売は「三方良し」ではなく「三方悪し」になっています。これでは社会が健全に発展しない要因になります。

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三方悪しの図

 

今の商売には「三方良し」ではなく「三方悪し」になっているものが多くあります。
これを実感されている人は、実は多いんじゃないでしょうか?

 

世の中は三方良しの世界では発展しますし、三方悪しの世界では衰退をしていきます。
現在はこの三方悪しが増えたようにも実感します。

 

 

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「三方良し」とは

三方良しとは、近江商人の「売り手良し、買い手良し、社会良し」というように、売り手と買い手が満足する商売が出来れば、社会も良くなるというものです。

三方良しの図

売り手が良い物やサービスを販売し、買い手であるお客さんが満足できれば、社会は豊かに発展していきますね。

 

この関係が続けば、売り手・買い手・社会が適切な形で発展していきます。

 

 

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現在の商売は「三方悪し」が増えたのでは?

三方悪しの図

一方「三方悪し」の社会が広がるとどうなるでしょうか?

 

売り手が粗悪な品を買い手に売りつけ、これが巡っていくと社会そのものも安っぽい物になります。
この状態の問題は、買い手に商品やサービスの知識が無いことで安い物をさも価値があるように見せかけることで発生します。

 

こうしていくと、社会に悪い品ばかりが溢れるようになります。
そして「悪貨は良貨を駆逐する」ように、「本質の良い商品」「価値が有るもの」が駆逐されていき消滅していきます。

 

以前、伊勢海老とデフレの記事を書きましたが、これと同じようになります。

 

伊勢海老だと思いながら本当は安価なオマール海老を食べていたのですから、騙されていたわけです。
そして、これが進めば真っ当に伊勢海老を出している企業が潰れて倒産していき、オマール海老を出した企業が繁栄していきます。

【食品偽装とデフレ】伊勢海老や車エビの偽装事件で分かったように、デフレの1つの原因は原材料の質の低下かもしれない
2013年には「ブラックタイガー」を「車エビ」と偽装、「オマール海老」を「伊勢エビ」として偽装する食品偽装の事件が相次ぎました。 これは企業や店舗の問題として非常に悪質です。 消費者としては食品偽装ではなく、...

 

他にも2017,8年に話題になったように、子供が残す美味しくない学校給食の話も同じです。
また現在の日本のように、個人店や商店街が駆逐され、どこの街でも同じ全国チェーン店が広がる状況です。

 

 

「粗悪な品」や「価値の低い物」を「高級な物」「価値の有る物」として認識されて広がっていきます。
言い換えると、売り手である商人が「暴利を貪る」状態とも言えます。

 

これが続くと、廻りに廻って社会全体が貧しい物になるのではないかと危惧します。

 

 

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なぜ「三方悪し」になったのか?

これにはマーケティングと利用層の知識、経営層(商人)が大きく関係しています。

 

①マーケティングの広がり

確かに「他社の商売を助ける」というミクロの部分を見ればマーケティングは必要な物です。
しかし、マーケティングには価値が低い物でも高く見せることができるというメリットがあり、これが悪い意味で働いています。

 

例えば、WEBマーケティングでは「良い物が売れない」という現象があります。
「良いと思ったもの」が売れるので、実際には良い物ではなくても、お客さんに「良いもの」と思わせれば購入されます。

 

この結果、売り手の商品が良くなくともマーケティングを駆使すれば売れるようになりつつあります。
TVCMでは外国人が踊ったり、大量の人間がリズムに合わせて笑顔でダンスしていますが、あれも商品イメージを良くするための方法です。

 

②利用者の専門性の不足

利用者は原則として専門的に乏しいです。
これがマーケティングに騙されたり、粗悪な商品を購入してしまう原因です。

 

例えば、お医者は医学を知っていても水道の部品には詳しくないですし、会社の社長も伊勢海老とオマール海老の違いを食べただけでは知ることができません。
弁護士も車の配管やサスペンションはわかりませんし、パティシエも美味しいケーキが作れても労働法については疎いわけです。

 

そうすると購入者は価値を判断できないということが起きてしまいます。
結果的に、商品の価値が低い物の「価値がある」と思った物を掴まされてしまいます。

 

これは「情報の非対称性」を利用したものです。

 

③経営層の過度の利益追求

経営層は商品のコストを抑えて、利益を増やしたいと考えます。
そこでマーケティングを駆使して、情報の非対称性を上手く利用しながら、儲けを出そうと考えます。

 

騙されやすい素人に対して企業が経営の存続をかけて資本を投入するので、企業が意欲的である程、多くの人が騙されるということが起きます。

 

主原因は素人は騙せるということ

つまり、「素人は騙せる」という状況が社会にはあるのです。
どんなに一分野で秀でていても、他の分野は詳しくないんですね。

 

そして、それを悪用してマーケティングや演出、CMなどで
「科学的に検証された◯◯!」「◯◯学会が認証した××!」という謳い文句で宣伝を行ないます。

 

本来であれば、物の価値が高い物が広がっていくべきです。
しかし、残念ながら広まりやすいのは「価値があると思われる物」です。

 

 

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このまま行くと社会の発展が阻害される?

このまま行くと上記の伊勢海老で例を出したように、真っ当な企業や個人が潰れて、不当な企業が繁栄していきます。

 

伊勢海老の例では、個人は高価な伊勢海老を食べたと思いながら、本当は安いオマール海老を食べたわけでですから、「安い体験」しかしていません。
値段によって体験に優劣を付けられるともいえませんが、本人が希望していた伊勢海老を食べる体験はできなかったわけです。

 

これが本人にとって大きな損失なのだと思います。
そして、こういったことが広まれば、社会全体が荒んだものになっていくのだろうと考えます。

 

 

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「三方良し」の企業は「三方悪し」に勝ちにくい

良いことをする人と悪いことをする人、どちらが勝つでしょうか?
最初は悪い人が勝ち、その悪評が広がれば最終的には良い人が勝ちます。

 

これと同じように、三方悪しの企業もその実態が明らかになるにつれて衰退していきます。

 

そのためには「買い手」の意識が重要になります。
買い手がしっかりと商品の価値を理解して、そして売り手が粗悪な品を売らないように規制が入れば、真っ当な商品を作っている商人も得をし、買い手も満足し、社会全体が豊かで文化的に高潔なものになります。

 

しかし、顧客が商品本来の価値を知るまで悪い企業はのさばり続けます。