どうして今のブラック企業では若い会社員が働かなくなったのか?

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先日、私の知り合いの60代の男性が「俺たちが若い時は朝から晩まで働いていたのに、最近は変わったよな〜」と言っていました。

その60代の男性は最近の労働環境の変化に肯定的ですが、社会の変化に驚いていました。

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昔も今のようなブラック企業はあった

その60代の男性に聞くと、昔は今とは比較にならないブラック労働が普通でした。
毎日飲み会(取引先との接待)があり、帰りは終電間際でいつも帰宅が遅かったと話しています
またお酒を飲まされることもあり、お酒を飲まないということはまずなかったようです。(その男性は酒好きです)

 

また今では絶対にアウトである「暴力」も普通にあり、その60代の男性に聞くと「仕事でミスをして引っ張たかれたことがよくあった」とも話していました。

現代ではコンプライアンス違反になって、僻地に左遷されるようなことでも昔はよくあったのです。

 

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では、昔と今のブラック企業は何が違うのか?

しかし、昔の企業は良いところもありました。
昔の悪いところを肯定するのではなく、良いところも分析してみたいと思います。

昔は社員に還元されていたが、今は全く社員に還元されていない

若い人には知らない人も多いのですが、かつては「終身雇用」があり、「年功序列」です。
「就職活動は結婚」と呼ばれるように一度入ってしまえば、歳を取るまで安定して雇用され、年功序列であり、基本的には昇進があったのです。

ですから、「会社に入ってしまえば最後まで面倒見るよ」ということが普通の時代で、今のベンチャー企業のように「若い時だけ働いて欲しいけど将来のことは知らない」という考え方とは違いました。

 

会社員も給与の保証があった一方で労働はモーレツでもあったのです。
ですから、上記の60代の男性のように今の時代が信じられないわけです。

一方、経営者としては社員を守るために技術革新や新商品の開発には積極的でした。
社員を簡単に解雇できないので、売り上げを増やす必要があったからです。

 

小規模企業は倒産することはありましたが、現代のように非正規雇用で調整するということはまずなかったのです。

 

昔は会社員に「安定や給料、生活の保証があった代わりに仕事がモーレツ」でしたが、企業も会社員を守るために必死でした。
98年の山一証券の会社の破産では、社長が「社員は悪くないですから!」と言っていたましたが、最近の企業では「膿を出し切る」と言って率先して技術者を切ることが一般的になっています。
これを見比べれば「昔と今では企業の根本が変わった」ということがよく分かるのではないでしょうか?

山一證券最後の会見

 

しかし、日本は98年の山一証券の破産、2000年代に製造業の派遣が開始され、リーマンショックの後には「正社員の仕事が無い」という状況にも陥り、さらにグローバル化の影響を大きく受けています。

 

そして、かつて専業主婦という女性が多かったのですが、家庭を助けるためにパートに出る人も増えています。

図表57 共働き世帯・片働き世帯の推移
出所:図表57 共働き世帯・片働き世帯の推移

 

非正規社員はかつてよりも増え始めており、過去のデータと比べると一目瞭然です。


こういった流れは若い男性や地方に波及しています。

 

もう全国的にこの状況は限界的になっています。
若者の「◯◯離れ」という言葉がありますが、ほとんどが経済的に余裕がないことが関係しています。

 

かつての企業は社員を大事にしてくれましたから多少ブラック企業であっても若い人は働けたのです。今の企業は社員を大事にすることを放棄していますから、若い人はブラック企業があったらすぐ逃げるのです。

企業が社員をどのように扱うかということが、今と昔では大きく変わってしまっています。